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2012年12月1日土曜日

J1残留の主役たち~Jリーグの奇妙な巡り合わせ

本日12/1で2012年シーズンのJ1リーグ戦、全日程が終了しました。

ACL出場圏内の3位には浦和レッズが入りました。ホーム最終戦で5万人以上
の観客を呼び込むビッグクラブは、名古屋相手に2-0で勝利、昨年の降格争い
からすれば、大躍進の1年だったのではないでしょうか。
ミシャ監督招へいは大正解でしたね。昨年、広島監督を辞任した直後に、
横浜Fマリノスが監督就任オファーを出すべきとブログで進言したのですが、
浦和レッズが契約オファーを出しました。そのオファーを出した時点で、今年の
結果が決まっていたような気さえします。浦和レッズは3位、横浜Fマリノスは4位で
フィニッシュ、マリノスは天皇杯優勝でACL出場を狙うしかありません。

最終節はなんと言ってもJ1残留争いでしたね。
降格対象チームがそれぞれ壮絶な試合となり、当方の予想通り、
ヴィッセル神戸、G大阪がJ2降格となりました。
アルビレックス新潟は17位から逆転で15位まで上がり、セレッソ大阪も
14位でフィニッシュ、J1残留となりました。

アルビレックス新潟は、とにかく勝つしかない状況で、札幌相手に4-1で完勝し、
他会場の結果待ち、まさに他力本願での残留に懸けるしか有りませんでした。
前節の主審の判定を巡り、新潟の柳下監督は退席処分となり、最終節に
ベンチ入り出来ない状況、ミシェウも警告の累積で出場停止。メンタル面では
非常に苦しい状況だったはずですが、終わってみれば大逆転でJ1残留を決め
ました。

最終節、神戸はホームで優勝の広島と対戦、G大阪はアウェイで磐田と対戦
しましたが、広島の監督、森保氏は元アルビレックス新潟のコーチ、柳下監督は
昨年までジュビロ磐田の監督でしたから、最終節の試合展開が新潟にとっては
想定内だった可能性もあります。神戸はホームで広島に敗れ、G大阪も磐田に敗れ
ました。神戸とG大阪の対戦チームが新潟にとって「奇妙な巡り合わせ」となり、
結果として有利に働いたと言えるでしょう。

残留のもう1チーム、セレッソ大阪も、清武、キム・ボギョンの移籍、監督交代など、
様々な動きがあった中で、クルピ監督の再登板がJ1残留という結果をもたらしました。
最終節も川崎相手にリードを許す展開ながら、元川崎の横山が2ゴールを挙げ、
セレッソ大阪を残留に導きました。これも「奇妙な巡り合わせ」と言えるでしょう。

2012年にG大阪をJ2降格チームに予想出来た人がどれほどいるでしょうか。
楽天を親会社に持つ、オーナークラブのヴィッセル神戸が大量の戦力補強、
監督に西野氏まで招へいした挙句、J2降格など、予想だにしない展開でしょう。
しかし、それが現実に2012年に起きた結果なのです。

プロスポーツに於いて、試合に勝つというのは偶然の所産ではありません。
勝利に至るプロセスがあり、様々な人やモノが複雑に関わりあって、奇妙な巡り合わせ
が科学反応を起こし、一つの結果を導き出す。来季、2013シーズンはどんな巡り合わせ
が起きるのか、来年もJリーグを注意深く見ていきたいと思います。